書くこと無ぇ・・・・・・・!!!

ンで!ウチが思ったのは、
「書くことないなら、持ってる小説の中身書いちゃえばいいんぢゃね?うん!ウチあったまイイ!」
って思ったから、書いちゃおうかなぁぁぁ・・・・・・・・
みたいなwwww
興味無かったら、読まなくてもいいぉ!
あ、注意ね!
この小説は、悪魔で「魁(カイ)」先生が書いた物です!
決して私が書いた物ではありませんので勘違いのないようにお願いします。

死神のキョウ (一迅社文庫)

死神のキョウ (一迅社文庫)

「はじめまして、死神です。あなたのことを守りにきました」
「いや、殺しに来たんじゃねぇの?」
笹倉恭也は不幸の神様に見込まれているのか、やたら事故や事件に巻き込まれるも、いつも間一髪での生還を果たすと評判の高校生。
そんなある日、木から降りられなくなったネコを助けていた恭也の前に 自分は死神だと名乗る「鏡(キョウ)」という少女が現れる。
災難から恭也を守ろうする鏡との、迷惑ながらもどこか楽しいドタバタな日常。しかし、大変な事故に遭遇したとき、恭也は忘れたはずの暗い過去を思い出す……。



登場キャラ
・笹倉恭也(ササクラ キョウヤ)

・黒谷鏡(クロヤ キョウ)/キョウ

御柱克己(ミバシラ カツミ)

・黒峰命(クロミネ ミコト)

・笹倉小桃(ササクラ コモモ)






―――プロローグ―――
痛かった・・・・・・。
ただ、ただ痛かった・・・・・・。
体の感覚なんてとっくに無く、降り注ぐ雨の冷たさももう感じない。
何が痛いんだろう・・・・・・。
このまるで締め付けられるような、軋(きし)むような痛みは、どこが痛いんだろう。
息を吐く度に体が重くなっていく。
眠ってしまいたかった。
けど、眠ってしまえばもう会えないと子供ながらに理解していた。
・・・・・・会えない・・・・・・?
・・・・・・誰に・・・・・・?
誰に会えない・・・・・・?
この痛みはそのせいなんだろうか?
・・・・・・ああ、そうか、分かった。
この痛みは胸だ。
胸の奥の奥のさらに奥・・・・・・心が痛いんだ。
鉄の焼ける匂いを嗅(か)ぎながら・・・・・・。
雨をものともしない炎の熱を浴びながら・・・・・・。
ゆっくりと顔を上げる。
彼女はそこにいた。手を伸ばしても届かない場所にいた。
だから声を出した。
けど、それは気のせいだった。
何故なら、彼女の名前が頭の中から消えていたから。
何度も呼んだ事のある名前のはずなのに。
ただ息が、喉を震わせることもなく出て行った。
彼女は一度だけこちらを見た。
何かをつぶやいていたが、雨の音とひどい耳鳴りで聞き取れない。
徐々に視界が暗く霞(かすみ)がかっていく。
彼女がなにかをつぶやいている・・・・・・。
でも聞こえない・・・・・・。
最後に見た光景は一条の光。
十年前のことだった・・・・・・。





―――第一話「はじめまして、死神です」―――
「にゃー」
腕の中で仔猫が小さく鳴いた。
頭の上から降り注ぐ枯れ木の欠片(かけら)。
周囲を舞う木の葉。
視界をさえぎる砂煙の向こうに。




彼女はそこに居た。




金色に光る瞳。黒いマントを羽織(はお)り、腰まで届く真っ直ぐな黒髪を風になびかせている。
髪の一部、前髪の一房(ひとふさ)だけが――――まるで暗闇の中を射(さ)す一条の光のように―――白い。
手には抜き身の刃物、日本刀らしきものを持っている。
―――只者(ただもの)じゃない・・・・・・。夏に暑っ苦しいマントを羽織るなんて"普通"じゃない。
授業中に・・・・・・ひと気のない校舎裏で、こんなコスプレをするなんてのも"普通"じゃない。
そしてなにより、決定的だが・・・・・・"普通"の子は・・・・・・宙に浮いたりしない・・・・・・。
おかげで目の前にはスラリとした綺麗な足がある。そしてその少し上にはパンツ・・・・・・。縞々(しましま)だ。
つまり・・・・・・彼女は"只者"ではない・・・・・・。
そんな彼女の足元には出来立てほやほやの切り株があった。
ほんの数秒前までは立派な"木"だったものだ.
二時限目の授業の最中、木から下りられなくなった仔猫を見つけて教室を抜け出した。
そして俺はその猫を助けようと木に登っていた。
けど"木"は今、俺のすぐ横に倒れている。周囲を舞う木の葉と砂煙はこれが原因だ。
こうなったのは確か・・・・・・ああ、そうだ、木の上で震える猫をなだめて捕まえた瞬間だった。
突然、この黒いマントの少女が現れ、木の幹をポンポンと確かめるように叩いたかと思えば、
突然居合(いあ)い抜きをかましてくれたんだ。
つまり、この―――大人が腕を回しても抱えきれない太さの木はどうやら彼女の手によって、
しかも日本刀で切り倒されたということになる。
結果、俺と仔猫は地面に強制的に叩き落された。
かなりの高さがあったが、無事に済んだのは俺の運が良かっただけだと思う。
黒い少女と目が合う。瞳が比喩(ひゆ)とかそういうんじゃなく、本当に光っている。(ビームでも漏れだしてるんだろうか・・・・・・)
いろんなことが一度に起きて、ただ呆然と黒マントの少女を見つめることしか出来なかった。
黒い少女はしばらく俺を見つけたあと、一人納得したように頷(うなず)き、さも当然のように笑顔で言い放った。
「はじめまして、死神です。あなたのことを守りにきました」
「いや、殺しに来たんじゃねぇの?」
黒い少女のコメカミにピキッと青筋(あおすじ)が入ったのが見えた。
「あのね・・・・・・、あたしはあんたを助けてあげたのよ?あのままだとあんたの乗ってた枝が折れて、そのまま頭から落ちて死ぬところだったんだから」
丁寧なのは最初だけ。これが地なのか、口が悪くなった。
「だからって木をぶった切るか?死ぬかと思ったぞ」
「ちゃんと生きてるじゃない」
「それは結果的に生きてただけじゃないのか?」
「何言ってんのよ、過程が評価されるなんて学生までよ。結果を出せて初めて大人よ」
「俺は学生だ。努力を評価してくれなかったらグレるぞ。つーか・・・・・・なんて言った?死神?」
「ええ、そうよ。死神よ」と俺の訝(ひぶか)しげな視線に、なぜか不満そうに胸を張って応える黒い少女。
いきなり死神と言われても・・・・・・いや、まぁ確かにそのくらいインパクトのある存在を名乗ってくれた方が状況は納得しやすいかもしれない。
宙に浮いてるし、木を切り倒すし、目は光ってるし・・・・・・。
けど・・・・・・こいつ今なんて言った?俺を守りにきました・・・・・・?
俺の知っている"死神"は、文字通り死を告げに来たり、命を奪う存在だ。
適当に人をとっつかまえて死神について質問をすれば百人中九十七人は俺と同じ答えだろう。
残る三人は意味もなくこちらの質問を裏読みしてひねくれた答えを言う奴、一般人とは違った価値観で物を見ていて、こちらが予想もしない解答をくれる奴、そしてすべてにオチをつけなければ気がすまないウケ狙いな奴だろう。
三%って消費税以下じゃないか。
それをこの目の前の黒い少女―――自称死神さんは、九十七%の解答の一八0度正反対のことを言った。
そもそも死神はこの格好からして黒いフード付きのマントを被って・・・・・・ああ、被ってるなぁ・・・・・・手には魂(たましい)を刈り取るでっかい鎌を持って・・・・・・んー・・・・・・日本刀を持ってるかぁ・・・・・・。
顔はドクロな感じで・・・・・・うーん、こいつは肉も皮もついてるなぁ。普通に人間の顔でしかも女の子だ。行動や格好はともかく、顔はかなり可愛い方だな。
それにしても一房だけ白い前髪だけが妙に気になる。他が真っ黒なだけにすごく目立つ。

「な、なに?あたしに見とれてるの?そんないくら可愛いからっていきなり一目惚(ひとめぼ)れなんて、あたしにも心の準備が・・・・・・」と、死神は勝手に照れ始めた・・・・・・。
「いろいろとツッコミたいことがあるんだが、どれからツッコンだもんだか・・・・・・」
とりあえず、仔猫を地面に下ろしたところで、人の声がこちらに近付いてきた。
教師の声だ。そりゃそうだな、授業中にいきなり校舎裏で木が倒れたんだ。
音も凄(すご)ければ、倒れた衝撃(しょうげき)で多少なりとも校舎に振動が響いただろう。

「うわ!な、何事だこれは?」
倒れた木を見るなり声を上げるのは体育教師の竹山(タケヤマ)
グラウンドで授業をしていたので、一番早くにここへたどり着いたらしい。
「お前、二年の笹倉か?授業中にこんな所に一人で何をしている?」
「え?あー、ちょっと猫助けをしてて木登りを・・・・・・」
「猫・・・・・・?おい、これはお前がやったのか!」
やベっ・・・・・・この木俺のせい?
「い、いや、違うッスよ?こんなこと素手(すで)で出来るんなら学校来ないでテレビに自分を売り込みにいってますよ」
「じゃあ誰がこんなことをしたと言うんだ?」
「それは・・・・・・」そこにいる死神です、とでも答えれば納得してくれるだろうか・・・・・・?
まぁ、宙に浮いてるし、刀持ってるし、目も光っているんだから信じてもらえるかもしれないな。

「・・・・・・ん?」
さっき竹山はなんて言った?こんな所に一人で何を・・・・・・とか言わなかったか?
俺は自称『死神』を見る。

「あ、ちなみにあたしのことが見えてるのも、聞こえてるのもあんただけよ」
彼女は特に気にした様子もなく、そしてさも当然のように言った。
「え?なんで?つーか聞こえるのも俺だけ?幽霊か何かなのか?」
「もう、男のくせに細かいわねぇ。早い話、普通の人間にしかあたし達は見えないのよ。でもごく稀(まれ)に"視(み)え"ちゃう人間がいるのよね。ま、学校でそういう前例を聞いていたから特に驚きはしないんだけどさ。でも、まさかいきなり出会うとは思ってなかったのも事実だけど」
一人現状に納得している自称死神さん。
自慢じゃないが、生まれてこの方心霊現象なんか遭遇(そうぐう)したことはない。
有名な心霊スポットの廃病院で迷子になって一泊したときもラップ音一つしなかった。
なのに、いきなりそんな特殊能力を押し付けられても困る。
っていうか、死神に学校ってあるんだ・・・・・・。へぇ〜・・・・・・。

「笹倉なにをブツブツ言っている」
「えーっと、竹山先生、そこに誰かいますよね?」
「なに?」
竹山は俺の指す場所・・・・・・というよりも方向を見るが、眉間(みけん)にしわを寄せるだけ。
「竹内先生何事ですか?」
他の教師達も到着すると、現状を見るなり竹山に何があったのか訊いている
「ね?見えないでしょ」
「実は俺が見えてるのも幻か何かってことは・・・・・・?」
「幻に話しかけてるとしたら、あんたかなり痛い子よ?」
「そうだよなぁ」
自分で自分を痛い子にしたくはないが、このままだと木を倒したのは俺ということになってしまう。
素直に―――死神が斬りました。なんていった日には、可哀想な目で見られてしまいそうだ。
ふと見れば、先ほどの仔猫が死神の下で前足を宙に向けて必死に伸ばしながら鳴いていた。

「もう、うるさいわねぇ。なんでこの動物はあたしを見るといっつも絡んでくるのよ」
猫の前足は届いてはいないが、死神はもどかしそうに足を振る。その度、マントが、スカートが揺れた。
「ああ、そうだ、ちょっと言っておきたいんだけどさ・・・・・・その、見えてるんだ、ずっと」
「だからさっきから言ってるじゃない。あんただけには見えているって」
「いや、そうだけどそうじゃなくてえっと・・・・・・青と白の・・・・・・まぁ、こっちはありがたいいんだけど黙ってるのも男らしくないかなとか」
「はっきり言いなさいよ」
「おい、笹倉、ちょっとこっちに来い」
「縞々パンツ」
不意に割り込まれた竹山の声。俺はその声に応えるようなタイミングで言ってしまった。
怪訝(けげん)そうな顔で俺を見る竹山。だが、俺はそんな竹山の顔を見ることが出来なかった。
死神は静かに微笑むと笑みをそのままに、徐々に顔を赤くしていく。
次の瞬間、死神は刀の柄(つか)を握りなおし、大きく振りかぶっていた。



ザシュッ!ザシュッ!ジャギン!ガギギン!



「うおわ!ちょ!うわわわっ!」
「なんだ!?地面が揺れていくぞ!?」
死神が俺に向けて刀を振るい、それを避ける度に地面が、校舎の壁が裂けていく。
顔を真っ赤にしたまま死神は叫ぶ。

「おとなしく斬られなさい!まだ殺さないから!」
「なに物騒なこと言ってやがる!つーかまだってなんだ!まだって!」
「痛いのは一瞬だから!抵抗したらその分痛いわよ!」
「それって死ぬってことだよな?言って自覚ねぇのかよ!」
「つべこべ言わずおとなしく斬られなさいっ!」
「断るっ!」
「あっ!待ちなさい!っていうか待てぇっ!」



俺は全速力でその場から逃げ出した。
校舎に飛び込み、撹乱(かくらん)のため無駄に階段を上り、下り、Uターンしたり・・・・・・。
一〇分ほど全力で走っただろうか、荒い息で後ろを見ると、誰もいなかった。
呼吸を整えながら自分の身に起こったことを整理する。
死神を名乗った少女。
一撃で切り倒された木。
青と白の縞々パンツ・・・・・・。
んでもって殺されかけた・・・・・・よな、さっきのは絶対。
・・・・・・夢・・・・・・だといいなぁと思いながら、額に浮いた汗を手の甲で拭う。
その拍子に、上着の裾がハラリと裂けた。死神の刃(やいば)は俺をかすめていたようだ・・・・・・。

「夢じゃあなかったようだなぁ・・・・・・」
見事な切れ口を指でつまみながら、独りごちる。
とりあえず、まだ授業中。さっきまでのことは無かったことにして教室に戻ろう。
教室に向かおうと踵(きびす)を返した時だった。
廊下のスピーカーから、ノイズ交じりのビットレートの低い音声が流れた。
『二年三組の笹倉恭也、今すぐ職員室まで来なさい。繰り返す―――・・・・・・』
繰り返えさんでいいわ・・・・・・と、心の中で毒づきながらため息を吐く。
せめて休み時間になってから呼び出してほしかったな。授業中に放送はないだろ。
俺は重い足取りで返した踵(きびす)をまた返して、職員室に向かった。





――――――――――――――――つづく――――――――――――――――






まだまだつづきます!お楽しみに!
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